同人音楽制作後記 その1

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ということで始めてみました。
今回の曲目は、
・『ff~フォルテシモ/ぷらいむまりぃ(2009年)』
・『Fragmentary Memory/LAVISH(2007年)』
・『ぼくが雲だった頃/Kuu∮Kai(2008年)』




■はじめに

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・私が過去に作編曲を担当した同人曲について綴ります。

・楽曲の中には既に特設ページや試聴音源等の情報が存在しないものもあります。
  そうしたものに関しリンクは行いませんので予めご了承くださいませ。

・記事のUPにおける頒布元サークル様への確認は特別行わないものとします。

・もし不適切とお感じになられた文面があった場合はコメ欄或いは
  私のTwitter等でご指摘下さい、記事の削除や修正に応じます。
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今回は3曲共に2010年以前ということで相当前のものですね!
傷口を自ら掘り返してゆくスタイルでいきます。


『ff~フォルテシモ/ぷらいむまりぃ(2009年)』

試聴音源はこちら

「ぷらいむまりぃ」は愛原圭織さんと真野綾さんのユニットです。お二人とも近年はTwitter等で見かける事も稀な激レアキャラですね。SSRですかね(キラカード

愛原圭織さんは桃箱さんとのユニット「ちぃむdmp☆」でのご活動もされており、そちらにもこれまで何曲か提供しましたが、電波色の強い「ちぃむdmp☆」に対し「ぷらいむまりぃ」の世界観は(電波もありつつ)ニュートラルで、実にこの曲の楽曲性も電波とはほど遠いものです。

楽器編成はピアノがまず主体となり、場面に応じエレキギター、ベース、ドラムスが乗っかります。所謂4リズムってやつですが、前述の通りピアノ伴奏にウェイトを置いている事が特徴のひとつですかね。私としては珍しく上モノの存在しない、めっちゃシンプルな曲調になっています。

メロディラインは歌唱に当たるお二人に合わせつつ、なるだけ緩急をつけようという考えのもとに捻り出しました。お二人の歌唱は声量面で共に均整がとれつつ、表現としては対照的なところがあるんですよ。ビブやしゃくりを多く用いる愛原さんに対し、真野さんは非常に真っ直ぐで。ですからあまり旋律を動かしすぎてしまうとギャップも生じるわけなんですが、この曲はなんだかその辺りのバランスが割と上手くとれていた気がしますね。狙ったわけではなく、むしろ8ビート主体でかつ16分音符を組み込みにくいビート感、テンポ感が良方向に作用しているのかと。

あとこの曲といえばそう、エレキギター打ち込みです。何故かというとこの当時私ギター全然弾けなかったんですよ。くっそヘタクソでしたから。なので打ち込みでやった方がかえってフレーズの自由も効くしいいかなと考えたのでしょう。今でこそエレキは生でかつ自前でちゃんと弾いているんですが、以前はここが悩みの種だった…他者にお願いするのはオカネがかかるし、必ずしも思い通りの形に仕上がる保証もありませんし。特にフレージングとかね。そんな苦難が私的に聴いて取れる楽曲でもありますw

ミキシングは私ではなく五条下位さんが行ってくださっています。これも珍しい例というか、同人曲でセルフミックスじゃないのってこの楽曲のみなんじゃないかな?あまり高音質なソースではなかったにも関わらず上手に纏めて下さいました、有難いですね。



『Fragmentary Memory/LAVISH(2007年)』

試聴音源はこちら(クロスフェードの1曲目)

今回の3曲中でも最も古いこちら、「LAVISH」はMICHIKAさんとHi-DEckさんのユニットです。MICHIKAさんは女性、Hi-DEckさんは男性ということで男女のツインVOとなります。なおユニット活動は現在行われていない模様。

この楽曲が納められたCDには更にもう2曲程提供しているのですが、この『Fragmentary Memory』はタイトルチューンで、最もアッパーなものになります。ループを用いた4つ打ちビート主体のダンスポップナンバーです。

ヒラウタ部分の一部がラガ調の音ありラップを模した形になっているんですが、作詞に当たって下さった和泉綾さんに対し私はその旨(この箇所はこういう雰囲気のラップなんだよ、という旨)を伝えていないんですよ。よってラップっぽくない感じの譜割でワードがはまっており、それがかえってこの楽曲の個性になったというか、とにかくにもすごく特徴的なまとまり方をしましたね。

あとこの曲はなにせ男女のデュエットですから、オクターブでユニゾンしない箇所についてはそれぞれの声域の関係で旋律に変化を持たせる必要が生じました…と書いて伝わります?たとえば1番と2番ってアレンジ面で変化をつける事はあっても旋律は基本同様というのが通例じゃないですか、それがこの曲ですとどちらのソロか、或いはどちらがリードを歌われるかに応じ旋律そのものに変化がついているという様な感じで。この楽曲におけるそうした経験は、後にも活きます。

楽曲中要所にはサンプリングボイス素材を用いています。今でこそ歌モノポップスにそうした素材を用いる事はあまりしなくなりましたが、当時はまだダンス系或いはテクノ系の楽曲に比重を置いていた「ShiroKuma(私の旧HNです)」としての作風?気分?めいたものが色濃く残っており、楽曲にも反映されていました。良し悪しはさておき、今よりも個性的ではあったかもしれませんねー。

あとは曲中随所に出現するストリングスのスピッカート音ですが、これはEDIROLのソフトシンセ『Orchestral』で鳴らしています。この楽曲に限らず当時はこの音を結構な勢いで多用しましてw 当時から私の楽曲に耳を傾けてくださっていた方にも馴染みがあるかもしれません。余談になりますがこのソフトシンセは32bitネイティブで、かつwinXPまでしか対応してないんですよ。一応レジストリを弄る事でwin7以降でも動かせるんですが、64bit環境でのブリッジングが上手く行えない関係で現在はもうあまり出番がないですね。でもたまーに使いたくなります。



『ぼくが雲だった頃/Kuu∮Kai(2008年)』

試聴音源はこちら

これ、手元にフルサイズの音源がないんですよ。データは既になく、CDも当時頂戴したのですがどこかにやってしまい。

さて。この楽曲は「NanosizeMir」の相方、水谷瑠奈ことるなち、私、そして頒布サークル「Kuu∮Kai」のくにいさんと3人で、小芝居を交えつつ歌うというミュージカルチックなものです。るなちがスミレ(花の)、私がヒバリ(鳥の)、んでもってくにいさんがなんと雲という事で、それぞれがそれぞれの役割を担っているわけなんですがまたその役どころがすげえ独特なんですよね。なお作詞というか脚本はこちらもベースが和泉綾さんで、所々私が添削を入れています。参考リンク

アレンジなんかは結構シンプルというか、「NanosizeMir」の初作『小さなせかい』に多く見られる様な、小編成メインの音づくりをしています。この打ち込みバイオリン&チェロのコンビは『ADVANCED ORCHESTRA』ソースの自前エディット音色です。近年に至るまでずっと用いてきたもので私的に愛着がありますね(ちなみにるなちはあまり好きではないらしい)。なおごく最近、他社製のものへと差し替えました。

まあそんな面もありつつ、しかしこの楽曲を語る上で音づくり云々というのは案外とどうでもいい話だったりします。それ程に歌唱や各々の台詞回しからなる世界観が特殊ですw まだ在庫あるのかなあこのCD…流石に相当前なので絶版化して久しいかもですが、もしあるならば、聴いた事がない方は是非聴いてほしいかも。

※【2017/05/04追記】現在もD-Stageで入手可能とのご指摘をTwitterで戴きました。有難う御座います!

冒頭にて出現する「空気でわかるんだよ」「匂いでわかるんだよ」というセリフは今なお身内間でちょくちょくとネタになります。『なんでわかったの →「空気でわかるんだよ」』的な。ところでサンプル聴いてみたんですが私、ヘタだね!?マイクもよくない気がする、なに使ったんだろう。歌もなんか妙に鼻声じゃないですか。るなちは上手いなあ。くにいさんも上手い。

るなちが歌唱担当するスミレパートのメイン旋律がめちゃ気に入っています。オンコードを多用する傾向はこの頃からあった様ですね。

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